株だけじゃ怖いので、コモディティや債権を混ぜたポートフォリオにしていますが、金がやっぱりよさそうなので色々検討しました。 良いのは、ETF、現物金地金、投資信託、そして純金積立と思います。
現物 or ETF
| (2025/10/23現在) | 地金現物 (田中貴金属の例) | 現物積立 (田中貴金属の例) *()内はSBI証券 | ETF | 投資信託 |
|---|---|---|---|---|
| 最低購入金額 | 5gが最小 22035x5g+4400(手数料)=114,575円 | 3000円 (1000円) 共に1000円単位 スポット購入の場合 | 1口単位 19,485円 | 100円から100円単位 |
| 購入タイミング | 店舗訪問して購入(手間がかかる) また、トレード価格異なる場合もある。 | 毎月 スポットはリアルタイム ネットでできる。 | 株取引時間内でリアルタイムに簡単に売買できる | 申し込んで1~3日後 |
| 購入時手数料 | (税込) 5g 4,400円 50g 8,800円 300g 16,500円 500g~ 0円 | 2.8%: ~2.9万円 2.2%: ~4.9万円 1.6%: 5万円~ (1.65%) | 0円 | |
| 売却時手数料 | (税込) 5g 4,400円 50g 8,800円 300g 16,500円 500g~ 0円 | 0円 (0円) | 0円 | |
| 売買差額(スプレッド) | 192円/g (楽天 78円/g) | 0円 *もちろん市場で売れない可能性もある |
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| 税金 プラス時 | 利益-50万円が総合課税(所得税、住民税) 5年以上保有すると課税対象額が1/2になる 給与所得や年金所得があり、既に課税対象になっていると、住民税、所得税支払い必要 5年以上保有すると最高55/2=27.5% 利益が50万円以内なら税金0円 *元の金額が不明の場合は、利益は売却金額の95%。 | 利益の20.315% (NISAの場合は0%) |
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| 税金 マイナス時 | 給与や年金との損益通算できない。 株を総合課税の雑所得とする場合は、同一年内での株の譲渡益と損益通算できる。 | NISAでなければ損益通算ができる | ||
| 保管・信託報酬 | 自宅等で保管する場合は保管費用0円。 | 会費1100円/年:特定保管なので、破綻時全額返還される。(ネットの場合は0円) (0円:SBIの場合、NYで特定保管なので、破綻時全額返還される。) *楽天証券はロンドンで消費寄託だが、同額現金を分離保管している。これは特別保管でないのでリスクは低いが0ではない。) | 1540純金上場投信(現物国内保管型:為替影響受けない)年0.44%(30年で約13%減) 為替影響がある場合は、米 GLDMの0.10%が最安 *金価格は米ドル基準なので国内保管でも為替影響があると思うのですが。 | 現物国内保管型総じて高い。0.99%~ 米ETF組み込みの SBI i Shares Gold 0.1838%ーーーこれは現物米国保管型 |
| リスク | 盗難、火災、紛失 | 特になし。 | 償還になる可能性もあり利益が出て税金を支払う事になったり、損をする可能性もある。 | |
| メリット | 年間110万円以内なら非課税で贈与できる。 | 5gから現物交換手数料を払うと現物に交換できる。現物購入時と同じ手数料+2200円/回がかかる。 (New York保管なので、輸送費、消費税がかかる) | 年間110万円以内なら非課税で贈与できる。 移管手数料1000~3000円。 手間がかかる。 |
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| 価格 | 消費税、精錬費、販売者利益が含まれる。 消費税が含まれているが、売却時消費税分は戻ってくるので、損分はスプレッドだけ。 | 精錬費、販売者利益が含まれる。 積立価格には消費税は含まれない。 | 精錬費、販売者利益、消費税のどれも乗らない先物価格がベース。 | |
結論
私はお金が少ない時は、金(Gold)より複利の効果を利かす事ができる株の投資信託の積立がベストと思っています。
お金がある程度あり、定年頃になって株変動で資産目減りしたりするのが怖く、更に現金預金もインフレ目減りが心配な場合は、少し金に入れていってもいいかなと思っています。 しかし金も変動で下がる可能性もあります。)
その場合は、まずETFで毎月コツコツ購入して、年に1度くらい20g単位で金地金を買っていくのがいいかも知れません。 20gなら簡単に贈与出来るし、売却しても利益が50万円以下なら税金もかからない。 まあ小さすぎて無くすかも知れないのが少し心配なくらいです。
大金持ちになったら、戦争やハイパーインフレ対策等からも金比率を上げるのもいいかなと思います。
何がいいか
私個人の意見です。 以下が順番です。
- 地金
- 長期保有で年間費用なく税金低い
- 小さいgの地金なら将来孫達にあげやすい
- 盗難リスクあり
- ETF
- リアルタイムに安価で気軽に売買できる
- 保管費用や盗難リスクなし
- 費用の安い米ETFも買うと対ドルヘッジにもなる
- 投資信託
- SBI・Iシェアーズゴールドは0.1838%と安い
- ドルコスト平均法で積立できる
- しかし他のファンドは0.9%などボッタクリがあるのでやらない。
- 純金積立
- SBI証券、楽天証券でも購入手数料が1.65%なのでやってない。
- 売る時スプレッドがかかる(1%)くらいかな。 これは地金でもある。
- 長期保有してもSBI証券、楽天証券では保管料がいらないが、消費寄託で会社が破綻した場合は全額戻らない可能性が高い。
- 田中貴金属などは株と同じ特定保管で保管料がかかるが、破綻しても全量返還される。 SBIは保管は無料で特定保管なので安心。
- 三菱マテリアル
- 積立手数料 5万以下 3.1%
- 年会費880円
- 保管料0.10%
- スプレッド 約0.8%
私の場合
1g 8000円代の時に地金を60g(20gx3個)買おうと思っていましたが、面倒くさいと思ってたら、値段が上がって余計買いづらくなり買えていません。 なので私の保有は下の通りです。
- 日本ETF 1540 純金上場信託 ETF 0.44%(その他経費は、0.01%) 積立
- 日本ETF 314A ISゴールド ETF 0.22% 積立
- 米ETF GLDM 0.1% スポット買い
- 日本投資信託 SBI・Iシェアーズゴールド 投資信託 0.1838%(その他経費は、0.08%) 積立
- 地金ーーーまだ買えてない
- 純金積立ーーやってない
7000円代の時に1540をちょっと買いだして、その間に色々いいファンドが出てきたので、チョロチョロ広げています。
1540(年0.4483%(その他費用込))を100口だけ保有しています。 コツコツ増やしていき、円高になったら米ETF GOLDM(0.10%)に変更します。 株の投資信託で利益が出だしたら来年くらいから金地金も20gで買い始めようかなと思っています。 株でバンバン資産を増やし、余裕をが出たら息子や家族に贈与できるようになったら嬉しいな。
1540 純金上場信託の基準価格は、1口=0.9369092gの金の大阪(堂島)先物価格と大体一緒です。 5%乖離するともとに戻る傾向にあるので、それをみて割安時に積み増しするのもいいですね。
因みに1541 純プラチナ上場信託の基準価格は1口=1gなので、プラチナの先物価格と一緒です。
田中貴金属の価格などは、精錬コスト、消費税、利益などが上乗せされているので、先物価格より高くなっています。 プラチナの現在の価格は、供給不足によるプレミアム価格が上乗せされているので、先物価格は更に下がる可能性があります。 しかし、2025/10時点では、金よりプラチナのほうが割安なので、2年前から1541をチョロチョロ買っています。
その他経費は運用報告書を見ると、1年間のその他費用を確認できます。 純資産が増えると下がっていきます。 SBI Iシェアーズは1年で純資産が10倍になっていて、今後も増えると思うのでますます下がると思います。 しかもポイント還元があるので、実際はもっと安いです。
金地金の取引報告制度
- 金地金等の譲渡の対価の支払調書(三菱マテリアルズ)
- 税込100万円以上の購入の場合、取引業者は顧客情報を記録。
- マイナンバー
- 対象は、金地金、プラチナ地金、金貨、プラチナ貨
- 銀、パラジウムは含まれない
- 個人対象なので、法人の場合には支払調書の提出はない
- 田中貴金属では100万以上は振り込みのみしか対応していない。(履歴に残る)
- 日本マテリアル、徳力本店が購入手数料と売却手数料が安く、国際公式ブランドに認定されている。 特に日本マテリアルが安い。
- 日本マテリアルーーーここが一番良さそう(2025/10)
- 金 10g,20g,50gがあるーーー30gはない
- 20g 販売手数料 2480円、買取手数料 0円
- 50g 販売手数料 1540円、買取手数料 0円
- 100g以上は手数料 0円 ーーー自社工場生産でコスト削減したため。
- プラチナ 100gから。 手数料2480円
- パラジウムは100gはインゴットからある。 手数料5500円
- パラジウムは買わない。 売り価格がかなり低い。(スプレッド10%と大きすぎる)
- (船場:心斎橋北口から北東800mくらい) 手数料各社比較
- 100万円を超える場合は犯罪収益移転防止法により確認書類コピー(マイナンバー)
- 金 10g,20g,50gがあるーーー30gはない
- 徳力本店
- 金とプラチナ:5g、10g、20g、30g、50g,100gがある
- 金 20g、30g 手数料3850, 5500円
- プラチナ:50g、100g 手数料5500, 6600円
- 銀は100g, 500g、1kg
- パラジウム無し:
- 心斎橋北口から北東450mくらい大阪府大阪市中央区南船場2丁目11番20号GATO三休橋ビル1F)
- 金とプラチナ:5g、10g、20g、30g、50g,100gがある
- 金地金価格(販売・買取)@’25/10頃
- 田中 13,108 円 12,999 円
- 三菱 13,108 円 12,999 円
- 日本 13,108 円 12,999 円
- 徳力 13,114円 13,005円
地金売却時の税金
売却益が年間50万円を超えたら、営利目的でなければ、雑所得として確定申告が必要で所得税と住民税が課される。 年金の場合も同じ。 後は金保有年数5年以上だと課税対象金額(課税所得)が1/2になる。 なので地金を買う時は5年以上保有する事。 1/2にする為、購入時の証明書は必ず保管しておくこと。 以下は5年以上保有した場合の計算方法。
課税所得=(売却金額ー購入金額ー手数料ー50万円)/2=(利益-50万円)/2
上記で計算し、他の所得と合わせて以下の所得税と更に住民税が課されます。なので最低でも7.5%。 ETFであれば金額に関係なく20.315%なのと毎年信託報酬を0.55%(0.44%+隠れ費用)ほど取られ、0.55%は利益でなく基準額にかかるので20年持っていたとしたら11%マイナスになります。 20年で200万が400万になった場合は、平準化した費用として33万円かかり、販売時に20.315%かかるので大体40万円が税金となります。なので合計73万円かかります。 地金だと信託報酬がないので、200万円の利益としても、50万円引いてくれるし、年金が250万円としても24.5万円で約10%で済みます。 (年金額が多いと所得税率も高くなるので注意です) しかも20gだと50万円以内に収まる可能性もあるので税金なしになります。
- 金の利益の課税対象額=(200-50)/2=125万円
- 65歳以上の場合、年金の課税対象額=250-110-20 (各種保険として仮定)=120万円
- 合計の課税対象額=125+120=245万円
- 所得税は10%となるので、12万円
- 住民税=12.5万円
- *実際は、年金の課税対象は120万円なので、5%の上限の195まで75万円余っている。この部分が金の課税対象にかされるので、24.5-75*5%=20.25。 上記は簡素化しています。
因みに、購入した時の領収書と買付明細がなければ、購入金額や手数料は引いてくれず、5%だけ引かれる事になります。 更に1/2してくれないので高額になります。
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万円~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円~900万円以下 | 23% | 63万6,000円 |
| 900万円~1,800万円以下 | 33% | 153万6,000円 |
| 1,800万円~4,000万円以下 | 40% | 279万6,000円 |
| 4,000万円以上 | 45% | 479万6,000円 |
なのでコスト的に言うと、地金が一番いいです。
地金まとめ
地金を買う時
- 売却益が出来るだけ50万円を超えないように20gなどの地金を買って20gづつ売却する。
- 5年以上保有して税金を1/2以下にする。
- 購入した時の領収書、買付明細を必ず保管しておく。
ETF
| 純金上場投信 1540 | ISゴールドETF (314A) | SPDRゴールドシェア 1326 | GXゴールドH (425A) | |
| 信託報酬 その他費用 | 0.44% 0.01% | 0.22% | 0.40% | 0.1775% |
| 純資産 | 7,663億円 | 584億円 | 145億円 | 75億円 |
| 市場価格 | 18,925×1口 | 288×10口 | 56,220×1口 | 330×10口 |
| 対象指標 | 国内現物保有 大阪先物価格x0.9369092g | 英現物保有 ロンドン(LBMA)現物価格 | 英現物保有 ロンドン(LBMA)現物価格 | 英現物保有 ロンドン(LBMA)現物価格 |
| NISA | 成長投資枠 | 成長投資枠 | 成長投資枠 | 成長投資枠 |
他にも、NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信(1328)やWT金上場投資信託(1672)やレバレッジ型などありますが、信託報酬や減算となるものやヘッジ型は、長期では伸びが良くないと思っているので、基本は上記がいいと思います。
私は1540と314Aで、最近出てきた425Aはまだ持っていません。 ちょっと様子を見て425Aの時価総額が上がってきたら314Aから乗り換えようかな。 しかしその頃にはもっと安いものが出てくるかもしれませんね。 米ETFのGLDMの信託報酬は0.10%なので、それも少し買ってます。
裏技
20gであれ50gであれ、利益が50万近くになってきたら、一度売却して、新たに買い戻す。 手数料分はかかるが、税金が少なく出来る。 しかし200万以上は履歴に残ります。 なので20gであれば20年程度では200万円にはならない気がしますね。
20g、13500@’24/9、インフレ年率3%(ちょっと強め)、50年経っても120万弱。
20gx13500円x(1.03)^50=1,183,655
50gならインフレ年率3%なら36年までは200万円超えません。
しかしその頃には200万円の制度もどうなっているか分からないので、20gが安心側だと思います。

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